外壁塗装は家族が笑顔で暮らすために必要なメンテナンスの一つです。外壁は美しさという外観の目的以外にも、様々な役割を持っています。それは雨や風、太陽から降り注ぐ紫外線などから、住まいを守るという役割です。
しかし風雨にされされるわけですから、時間経過とともに劣化していきます。その劣化を食い止める方法の一つとして、外壁塗装があるのです。そんな外壁塗装には、施工に適切な時期があることを理解しておきましょう。こちらの記事では外壁塗装を行うべき季節について紹介します。
「季節別」外壁塗装のメリット・デメリット
まずは季節という観点から外壁塗装の適切なタイミングを知っておきましょう。この点を理解していれば、外壁塗装のスケジュールを組むのに役立ちます。
春:3〜5月
3~5月の春は、暖かな季節です。気温が高いため外壁塗装を行うのに適した季節となっています。それゆえに他の人も外壁塗装を検討する時期であり、予約が混雑する可能性があるので、早めに業者へ予約することが大切です。
夏:6〜9月
6~7月は梅雨との関わりもあり、雨が多い時期です。塗料は雨に弱く、せっかく塗っても雨が降るまでに乾燥が間に合わなければ流れることも考えなければなりません。雨によって作業ができず、工期が延びやすい季節です。ただし夏になれば気温は高くなるので、もし晴れの日であれば乾燥は早くなります。
8~9月になれば雨も減って日差しも強くなり、ある程度は外壁塗装に適した気候になります。しかし台風やゲリラ豪雨などが増える時期なのは無視できないポイントです。足場が熱くなりやすいため、作業がはかどらない場合もあります。
さらに、塗料が建物内に入らないよう窓を閉める必要があるので、エアコンが必須です。この季節に外壁塗装をするのであれば電気代がかさむ可能性も想定しておきましょう。
秋:10〜11月
10~11月は秋となり、夏と比べると雨も少なく風も涼しいため、外壁塗装に適した季節と言えます。ただし、秋も台風や秋雨前線のことを考えなければならないので油断はできません。それでも業者にとっては外壁塗装をスムーズに行いやすい季節です。
冬:12〜2月
12~2月にかけての冬は、全国的に温度が下がり、塗料が乾燥しやすい季節とは言えません。特に降雪地帯の場合、雪や凍結のリスクを考える必要があります。また、降雪地帯以外でも、冬は湿度が低くなるというデメリットがあります。そのため工期が延びる可能性が高い季節と言えるでしょう。
季節以外の目安やタイミング
実は、外壁塗装をした方が良いタイミングは季節以外にもあります。これは外壁塗装の劣化状態と大きく関係します。
例えば最初に外壁塗装を行ってからどれぐらい年月が経過したか、ひび割れがあるかなどの劣化状態が目安となります。他にどのような状態や状況が目安になるのか、その点を解説します。
新築からの築年数も塗り替え時期の目安になる?
年月という観点から適した時期を考えると、築年数約10年程度が外壁塗装を行うタイミングの一つです。環境に左右されるので個別差はありますが、一般的に新築から8年程度なら、劣化はあまり見られません。カビやコケがつくぐらいです。
しかし8年を過ぎた辺りから徐々に外壁の変色が見られます。10年を過ぎれば塗料の耐用年数が過ぎることが原因で、劣化が目立ちはじめます。
劣化症状が出た時も塗り替えのタイミング
外壁が劣化している状態の代表格がひび割れです。ちょっとしたひび割れでも油断できません。そのひび割れから水や湿気が侵入することで、建物に大きなダメージを与えるからです。
また、ひどいひび割れに発展すると雨漏りなどのトラブルが出て来ます。他にもチョーキング現象が見られます。チョーキング現象とは塗料が粉状になってしまう症状で、触れると手が白くなることが特徴です。チョーキング現象が起きるとひび割れなどのトラブルが生じやすくなり、雨や風や紫外線に耐えられない状態になるのです。
それ以外にも経年劣化で木部などが傷んで塗膜がはがれたりめくれたり、サビがおきたり、外壁が崩れたりなどの症状が現われます。このような状態が出てきたら早めに外壁塗装をした方が良いでしょう。
外壁塗装が難しい気候や天気の条件もある
外壁塗装に適した季節の所でも少し触れましたが、作業がむずかしくなる温度や気候などもあります。外壁塗装がむずかしい気温は一般的に5度以下です。また湿度が85%でも施工できません。これは気温や湿度が塗料の乾燥に大きく関係するからです。
外壁塗装ができる気候条件は塗料の説明書にも記載されていることが多く、業界のルールとして知られています。塗料が乾燥しづらい条件であれば、早く劣化する可能性が高くなります。
また、職人の安全面にも配慮する必要があります。降雪地帯で無理やり作業を行うと、思わぬ事故につながる可能性もあります。逆に真夏だと職人の体力が奪われるのも早くなるので、作業に支障が出る場合もゼロではありません。
このようなことから、外壁塗装の工期は季節や気候、天気に大きく左右されることを理解しておきましょう。
外装塗装が必要な理由とは?
外壁塗装をしなければならないのは補強と劣化予防のためです。外壁は外からの異物から建物を守るバリアのような役目も担っています。晴れた日には紫外線、天気が悪い日は雨や風、雪にさらされます。外的環境による外壁への負担は大きいのです。
様々な理由から新築時と同じ状態をいつまでも保つのは難しいため、定期的に外壁塗装をして外壁を守る必要があるのです。外壁塗装をすれば外壁の寿命は長くなり、それが建物自体を長持ちさせることにもつながるのです。
しかし大きな劣化がある場合だと外壁塗装をしても手遅れという場合があります。そうなると修復の費用などが余計にかかることも想定しなければなりません。経済的な面を考慮する必要がありますが、できるだけ早めの対策をした方が良いでしょう。
季節や劣化状態をチェックして適切なタイミングで行おう
外壁塗装を行うタイミングは、10年が目安です。もちろん10年経過していなくても、チョーキングやひび割れが出ていれば早めの対処が推奨されます。下手をすると外壁塗装では修復できないレベルにまで発展する可能性があります。
外壁塗装は、季節や劣化状態を見極めて行いましょう。それが自分や家族の笑顔を長く守ることにつながるのです。